三浦です
最近は、
「失業保険は、一括で200万受け取れると聞いた」
「三浦さんのサポートでも、一括でもらえますか」
「200万だと、三浦さんの給付診断と金額が全然違うのですが・・」
というお声をいただきます。
結論、
「失業保険は一括で受け取ることも出来ますし、サポートは可能」です。
ただ、デメリットもありますし、誰もが対象になるわけではないことは、理解しておかないといけません。
他、失業保険だけでなく、社会保険給付金(傷病手当金)も受給したい人にとっては、不支給に繋がりかねない、重要な注意事項がございます。
また、一括で200万と案内しているネット情報は、社会保険給付金(傷病手当金)の申請を想定していないものが大半です。
2つ合わせると、当然ですが受給総額の上限は、より高くなります。
そこで、しっかりと制度を理解していただきたく、本記事を作成しました。
制度の解説と、給付診断と金額が違う理由について記載します。
※注意事項と前提※
本記事の案内は、対象者が
・退職して各給付を受給すること
・退職日時点で、雇用保険/社会保険に1年以上継続加入していること
・退職日時点で64歳以下(65歳誕生日の前々日までに退職)
を前提としています
1.なんで失業保険で一括200万円ももらえるの?
-1.一括受給できるのは、再就職手当があるから
失業保険には、再就職手当という制度がございます。
再就職手当とは、簡単に申し上げますと、
「もし早い段階で再就職できたら、
残りの失業保険の60-70%を一括で支給しますよ」
という制度です。
失業保険は、3ヶ月(90日)~もらえますが、それだけですと、早めに再就職すると損ともいえますよね。
そこを補い、早めに次の仕事をみつけるための後押しをする制度です。
一括での受給額は、残りの失業保険の期間分で計算されるため、
同じ人でも、
・失業保険が残り60日の段階で再就職
・失業保険が残り180日の段階で再就職
という場合ですと、残り日数の多い後者のほうが一括受給できる金額は高くなります。
この制度を活用し、残り日数が多い段階で再就職を果たせば、200万円程度の金額を一括受給することが見込めるということです。
なお、200万円という金額ですが、厳密には人によって変わってきます。
失業保険の1日あたりの支給額や、いつ再就職を果たすか(残り日数が何日か)等に左右されるからですね。
当然、退職前の給料が高い人のほうが、失業保険の支給額は高くなります。
ところで、支給額については自分ではどうすることも出来ないですが、残り日数に直結する「受給期間」については、手続き次第で大きく延ばせる可能性があります。
-2.就職困難者認定制度で、受給期間が10ヶ月(45歳)に
失業保険には、就職困難者認定という制度があります。
こちらを利用することができれば、元は自己都合退職(通常3ヶ月~)であったとしても、失業保険の受給期間が10ヶ月(300日)になります。
退職時点で45歳以上の方ですと、12ヶ月(360日)です。
全く同じ人であっても、
・何もしなければ、失業保険の受給期間は3ヶ月
・就職困難者認定制度を活用すれば、10ヶ月
といったことが、起こりうるわけですね。
大抵の場合、200万円というのは、就職困難者認定を活用+失業保険の申請が通った初月に再就職した場合のシミュレーションになります。
2.200万一括受給のメリットとデメリット
一括で200万円を貰えるとなると、とてもありがたいお話ですよね!
ただ、就職困難者認定と再就職手当を活用するこの方法には、メリットとデメリットがあります。
-1.メリットは?
メリットは、なんといってもその金額でしょう。
再就職活動を頑張るモチベーションになるかと思います。
他、仮に再就職までに時間がかかって一括受給には至らなかったとしましても、就職困難者認定制度があれば、受給可能期間がのびますので、お金の面では安心です。
-2.デメリットは?
それは、就職困難者認定制度の申請対象が限られていることです。
この制度は、誰にでも利用できる制度ではありません。
ですので、対象外となった場合、計画が大きく狂う危険性をはらんでいます。
就職困難者認定とは、簡単にもうしあげると、
「健康状態に不安があるが、配慮があればお仕事(就活)はできる状態の方」に向けた、失業保険内の制度です。
具体的には、就職困難者は、うつ病相当の傷病名(そううつ病・てんかん・統合失調)か、障害者手帳をお持ちの方が対象となります。
うつ病に似た症状(抑うつ・適応障害など)は対象になりません。
この制度を利用するには、失業申請時に医師の診断を受ける必要があります。
障害者手帳は言わずもがな。
うつ病はメンタルの不調の代表格のように扱われますが、実際には非常に重たい傷病です。
医師も慎重に判断しますので、一回や二回の通院だけでは、うつ病と診断されるケースは非常に少ないです。
これまでの経験上、まずは、うつ状態などの診断結果がおり、何ヶ月もの間通院を繰り返して、うつ病と診断されるケースが多いように思います。
※最後まで、うつ病と診断されないままのケースも多数あります
私達サポート業者が、就職困難者認定をお受けいただくためにできることとしましては、うつ病等の対象になる方に対し、書類作成などの手続きを、もれなく確実に対応できるようサポートすることのみです。
当然ですが、私を始めとしてサポート業者が、あなたをうつ病等にすることはできません。
あなたの病名や障がい者手帳をお持ちかどうかで、結果はほぼ決まるとも言い換えることができます。
他、考えられるデメリットとしましては、一括受給の金額にふりまわされ、あわてて再就職先を選んでしまい、後悔するといったことも考えられます。
いたずらに退職を繰り返せば、再就職の難易度もあがるでしょうし、次回は、失業保険も満足にもらえなくなるかもしれません。
3.おすすめの退職給付活用法は!?
「じゃあ、どうすればいいのか?」
おすすめは、社会保険給付金(傷病手当金)を活用する方法です。
社会保険給付金(傷病手当金)とは、社会保険に加入されている方が休職や退職をした際に、申請できる給付金の1つです。正式名称を傷病手当金といいます。
こちらは、うつ病でなくとも、適応障害やうつ状態(うつ病よりも症状が緩やかとされる)でも申請可能です。
もちろん、骨折やリウマチなどの、メンタル系の傷病以外でも申請はできます。
ホームページをご覧いただいた方や、給付診断をご利用いただいた方には復習になりますが、社会保険給付金(傷病手当金)だけでも、最大18ヶ月受給することが出来ます。
失業保険(就職困難者認定あり)と両方を受給すれば、足し合わせて最大28ヶ月になります。
45歳以上ですと、最大30ヶ月です。
なお、私の給付診断結果には、一ヶ月あたりの受給見込み額だけでなく、社会保険給付金(傷病手当金)と失業保険を、満期(28ヶ月or30ヶ月)まで受給した場合の合計額を記載しておりますので、200万円を大きく超える結果となります。
※社会保険給付金(傷病手当金)は、残期間分を一括受給することは出来ません
社会保険給付金(傷病手当金)を活かした具体的な活用方法
さきほど、1回や2回の通院では、なかなかうつ病と認められることはなく、数ヶ月~は通院をし続ける必要があるとお話しました。
私のお客様でも、初回通院ではうつ病ではなく「うつ状態」という診断結果でしたが、このうつ状態が3-6ヶ月続いたのを経て、「ここまで続くのならば、うつ病と診断しても違和感はない」と判断され、病名が変わった方が沢山おられます。
ですので、就職困難者認定+再就職手当での一括受給を目標とするのであれば、
・まず、社会保険給付金(傷病手当金)を受給する
・受給している間に、うつ病等に診断結果が切り替わるのを待つ
こうして、無理なく申請につなげるのが良いと思います。
なお、最後までうつ病等と診断されない可能性もありますので、「1年経ったら、就職困難者認定がどうあれ再就職活動をする」などと、デッドラインを決めておいてもいいでしょう。
また、制度上は本格的な就職活動は失業保険に切り替えてからになりますが、ぼんやりとでも、次の仕事についてイメージしてみる、ネットや本で調べてみるなど、再就職に向けた心の準備をしておくだけでも、より早い再就職に結びつくかもしれません。
注意事項としては、先に社会保険給付金(傷病手当金)を受給し、その終了後に失業保険の申請という順番になります。
この順番を間違えると、社会保険給付金(傷病手当金)は不支給になります。
ですので、両方を受給したい場合は、両方のサポートに対応できるサービスでないといけません。
当サービスは両方に対応しておりますので、ご安心ください。
4.本当の目的は、「再就職に成功すること」
ところで本記事をご覧の方は、多かれ少なかれ、今の職場環境にお悩みを抱え、退職することになるかとお察します。
給付金があることは大変ありがたいことと思いますが、本当の理想は、退職には無縁な、安心して働ける職場で働き続けることではないかと思います。
社会保険給付金(傷病手当金)や失業保険を活用することで、再出発に向けて、腰を据えた準備をすることができます。
就職困難者認定+再就職手当を狙ってみるもよいですし、仮にそれらの対象にならずとも、時間をかけてお仕事探しができれば、きっと再就職の成功率は高くなるはずです。
私個人としましては、就職困難者認定や再就職手当の一括受給は、もらえたらラッキーくらいに考えておき、無理なく、安心して働けるお仕事を探すことを目標としていただくのが良いのではないかと思います。
5.まとめ
私のお客様でも
・社会保険給付金(傷病手当金)+失業保険をできるだけ長く受け続ける方(最大28ヶ月)
・短期で給付を打ち切り、早めの再就職を目指す方
・ひとまず身の回りが落ち着く3ヶ月~半年くらいまでは受給し、それから次を考える方
いろいろな方がおられます。
ありとあらゆるパターンの成功をお手伝いした、事例・実績がございますので、いずれの形でも応援させていただければと思います。
今よりも少しでも明るい未来に向けて、当サービスがお役に立てれば、これ以上はございません。
なにかありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
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